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stereo誌 2023年11月号 今月の変態ソフト選手権!/アレッサンドロ・ピッチニーニ リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集

stereo誌 2023年11月号 今月の変態ソフト選手権!/アレッサンドロ・ピッチニーニ リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集

アーチリュート、テオルボからこれほどまでに豊かな表情と色彩感溢れる音色が!
ピッチニーニ作品集

17世紀初頭を代表するリュート奏者・作曲家のアレッサンドロ・ピッチニーニによる、アーチリュートとキタローネのための独奏曲集。演奏するのは佐藤亜紀子。故左近径介氏と水戸茂雄氏、さらにユングヘーネル、ホプキンソン・スミスらのもとでも学び、BCJなどにも参加しています。ピッチニーニはアルフォンソ2世といった君主、貴族らに仕え、その楽曲はボローニャで出版された2冊の出版譜を通じて知られています。2023年が出版記念400年となる『リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集第1巻』(1623)は、作品自体が素晴らしいのはもちろん、リュートの演奏その他に関する重要な序文(当時のイタリアにおけるリュート奏法に関する詳細かつ具体的な指南であるだけでなく、ほかの器楽曲にもあてはまる助言や、ピッチニーニによる楽器の発明などに関する記述など)を含んでいるという点でも重要な楽譜です。リュートの重要な作品を体系的に録音した貴重な録音の登場といえましょう。佐藤は一音一音を慈しむように奏でており、驚くほど色彩豊かな音色を引き出しています。たっぷりとした息遣いの自然な音楽の流れ、舞曲での活き活きとしたリズムと表情も魅力です。楽器の音色を色彩豊かにとらえた録音も見事です。ピッチニーニの最初の曲集(1623年)出版400周年記念。

【TOWER RECORDS ONLINE】
A. ピッチニーニ: リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集 – ハイレゾ音源配信サイト【e-onkyo music】

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