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オーディオ誌 優秀録音

stereo誌 2023.01月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ全集

ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ全集

五嶋みどり、デビュー40周年を機に、満を持しての名曲の集大成録音完成!!

米国をベースに世界的に活躍を続ける五嶋みどりが、2020年に発表した「ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、ロマンス(2曲)」(WPCS-13834)に続けて、ヴァイオリン音楽作品として頂点に位置付けられる名曲、ベートーヴェンのソナタ全10曲をまとめた最新作『ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集(10曲)』を完成させた。来日公演に合わせ、日本のみSACDハイブリッド盤による先行発売が実現した。

ベートーヴェンの初期~中期にかけて作曲された全10曲は、ヴァイオリンとピアノの表現力の位置づけやバランス感覚の音楽史的な変遷をたどる意味合いを持ち、それだけにヴァイオリニストとパートーナーとなるピアニストのコンビネーションが大事とされる。今回の録音では、多くの共演機会を持つティボーデとの共演が実現したことで、まさに万全のアンサンブルによる集大成録音が完成したといえるだろう。

*長時間収録により、機種によっては再生できない可能性がありますが、予めご了承下さい。(ワーナーミュージック・ジャパン)

バーンスタイン:ウエスト・サイド・ストーリー~ダンス・ミュージック 他/RCA Red Seal

アメリカの作・編曲家ロバート・ラッセル・ベネットによるバーンスタインの「ウエスト・サイド・ストーリー」。ベネットは名指揮者フリッツ・ライナーの委嘱により1942年に編曲したガーシュウィンの交響的絵画「ポーギーとベス」でその名を知られますが、「ウエスト・サイド・ストーリー」の劇中のダンス・シーンの音楽を集めたダンス・ミュージックでは、リズミカルで華麗に演奏を繰り広げ、その世界を見事に描き出します。ボーナストラックとして、アーサー・フィードラー、ジョン・ウィリアムズ指揮ボストン・ポップスの演奏、ジョシュア・ベルによる組曲など、アレンジによって新たな魅力が光るトラックを収録。オーケストレーションの妙技に注目のアルバムです。1と2は日本初CD化。(ソニー・ミュージック)

【TOWER RECORDS ONLINE】

ベートーヴェン、ストラヴィンスキー: ヴァイオリン協奏曲/Warner Classics

ベートーヴェン、ストラヴィンスキー: ヴァイオリン協奏曲

ヴィルデ・フラングの2つの対照的な作品を並べることで、新しい文脈と光を発見させた新解釈による演奏

ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、増田良介 氏による書き下ろし日本語解説書付き

「ベートーヴェンの協奏曲は圧倒的な力の一部です。それは音楽以上のもので、その次元はほとんど宇宙のように感じます。この協奏曲の力は、何度も何度も私を驚かせます。」と、ヴィルデ・フラングは言います。フラングはベートーヴェンの叙事詩的な作品と、ストラヴィンスキーのコンパクトなヴァイオリン協奏曲を並べており、18世紀のモデルに敬意を表しています。そして、室内楽的な特質でオーケストラとの絶え間ない対話を行っています。

ブレーメンのドイツ・カンマーフィルの首席客演指揮者で、冒険好きなヴァイオリニストのペッカ・クーシストが指揮を務め、ソリスト、指揮者、オーケストラとともに、ひとつの全てのことを成し遂げています。そして2つの対照的な作品を並べることで、新しい文脈と光を発見し、お互いの理解を深めるために相互に働き、それぞれが他方を明確にし、定義し、増幅させています。

ベートーヴェンの演奏は、「フラングの演奏は抑制されていない形で、ロマン主義の先端にある協奏曲の音の世界を理想的に捉えながら、ソロパートの18世紀の形式に敬意を払い、複雑なフレージングに新しい生命を吹き込みました。彼女はラルゲットを賛美歌ではなく狂詩曲と表現し、オーケストラとのソナタのような親密さを確立させ、優雅さ、繊細さで満たされた」と、賞賛されました。(ワーナーミュージック・ジャパン)

シューベルト: ピアノ・ソナタ集 D664、769a、894/Hyperion

シューベルト: ピアノ・ソナタ集 D664、769a、894
英国の名匠スティーヴン・ハフ新録音!
天性のシューベルティアンであるスティーヴン・ハフが、シューベルトの儚き音楽性に鋭敏に反応して創り上げる至高のピアノ・ソナタ集!イギリス・ピアノ界の名匠スティーヴン・ハフは、4つのグラミー賞ノミネート、2つの”Record of the Year”を含む8つのグラモフォン賞受賞を誇る、ピアノ王国ハイぺリオンを代表するピアニストです。
2021年にシューマン(PCDA68363/CDA68363)、ショパン(OCDA68351/CDA68351)と、ロマン派の傑作アルバムを続けてリリースしクラシック・チャートを賑わしてきたスティーヴン・ハフが2022年にリリースする新録音は、前作のピアノ・ソナタ集(CDA67027)以来20数年ぶりとなったシューベルト・アルバム。ウィーン古典派からロマン派の幕開けを担った大作曲家フランツ・シューベルトの生誕225周年を祝うピアノ・ソナタ集は、
「ザ・グレート」や最後の弦楽四重奏曲などのランドマークを辿り、同じように広大な領域を探索する後期のト長調ソナタ D894(第18番)、小規模で優雅なイ長調ソナタ D664(第13番)、そして短い断片だけが残されたD769aのソナタによって、ユニークで素晴しいリサイタルが完成します。
天性のシューベルティアンであるスティーヴン・ハフが、シューベルトの儚き音楽性に鋭敏に反応して創り上げる至高のピアノ・ソナタ集にご期待ください!(東京エムプラス)

シェーンベルク: 月に憑かれたピエロ 作品21 (エルヴィン・シュタインによるピアノ・リダクション版)/MClassics

シェーンベルク: 月に憑かれたピエロ 作品21 (エルヴィン・シュタインによるピアノ・リダクション版)

世界初録音!ヴォーカルとピアノの二人によるシェーンベルクの傑作「月に憑かれたピエロ」。

作曲者の弟子であるエルヴィン・シュタインがヴォーカルとピアノのデュオに編曲した、シェーンベルクの傑作「月に憑かれたピエロ(ピエロ・リュネール)」の世界初録音です。ヴォーカルのほか、原曲では5名の器楽奏者(8つの楽器)という編成ですが、ピアノ1台のみによってキャラクターを際立たせ音楽的に描き分けるという、演奏者にとって高難度な作品となっています。ソプラノの工藤あかねとピアノの廻由美子のデュオは、この作品に真摯に向き合い、官能的で狂気性が露わとなる独特の世界観を作り上げています。最小編成であるからこそ得られる、最大限に解放される豊かな音楽を感じとることが出来るでしょう。原曲初演から110年を経て、録音されたデュオ版。要注目です。さらにカップリングには、服部良一の「蘇州夜曲」を収録。美しく霊妙な世界をぜひお聴き下さい。(1/3)(ナクソス・ジャパン)

ブルックナー: 交響曲第9番/Channel Classics

ブルックナー: 交響曲第9番

イヴァン・フィッシャーとブダペスト祝祭管によるブルックナー第9!

2012年に録音された交響曲第7番以来の、イヴァン・フィッシャーとブダペスト祝祭管弦楽団によるブルックナーに第9番が登場。
ブルックナーがこの作品の第3楽章を書き上げた時に70歳だったことから、「自分が70歳の誕生日を迎えるまでこの作品は録音しない」と決めていたというフィッシャー。2021年1月に70歳を迎え、満を持してこの大作に臨みました。彼は過去に試みられた様々な補筆完成の動きに敬意を表しながらも、「第3楽章終結の、終わりなく続くかと思われるホルンの音はあたかも作曲者の最後の息のようだし、もうこれ以上語ることは無いと感じさせる」として、3つの楽章で作品は完結していると解釈。ブルックナー自身がこの作品の総譜に書き込んだ「わが愛する神に」という献辞に引っかけ、この録音を「わが愛するブルックナーに捧げる」と、深い思い入れを語っています。演奏の方は、緩急織り交ぜたメリハリのあるテンポ設定に加え、管と弦との対比を鮮明にどのパートも大きな表現を伴ってよく歌わせており、結果ヴァイオリンの両翼配置も効果的なものとなって、ダイナミックでありながら雄大な美しさを湛えた、たいへん聴き応えのある仕上がりとなっております。これらを最大限楽しむことの出来るSACDハイブリッドでの発売も嬉しいところ。彼らの大作録音を心待ちしていたファンの期待に大いに応えるアルバムといえるでしょう。

国内仕様盤日本語解説…石原勇太郎(ナクソス・ジャパン)

シューベルト: 未完成、ザ・グレイト/Alia Vox

シューベルト: 未完成、ザ・グレイト
サヴァールならではのシューベルトに対するまなざしと洞察
真のシューベルトがここに!サヴァールが、初のシューベルト・アルバムをリリースします!ベートーヴェン(AVSA9937(第1-5番)および9946(第6-第9))で世界中に、まさに新しく生まれたばかりのようなフレッシュなベートーヴェンの交響曲を届けてくれたサヴァール。このシューベルトも、名演名盤ひしめく作品ですが、サヴァールならではの楽譜や作曲家へのまなざしに裏打ちされた、ほかにはないシューベルトとなっています。音楽史を生きてきたともいえるサヴァールとル・コンセール・デ・ナシオンの面々の耳と経験と感性が、まさにシューベルトの楽譜の生々しい筆跡やインクのにおい、あるいはシューベルトの体温までもが感じられるような、「生まれたて」の演奏が展開されています。当時の空気のにおいや当時のオーケストラの熱気が伝わってくるような、実に鮮烈かつ不思議なシューベルトとなっています。
サヴァールは、タイトルを「Transfiguration(変容)」としたことについて、シューベルトが書いた短い詩のようなテキスト「私が愛について歌うと、それは苦しみになってしまう。私が苦しみについて歌うと、それは愛となる」に触れ、シューベルトの音楽の内的・精神的世界の底知れない広さと、シューベルトの筆が生み出した奇跡のような音楽に驚かされない瞬間はない、と語っています。そうしたサヴァールの思いや発見、気づき、ひらめきと、そうしたものを実際に音にのせて響かせることの巧みさに、聴き手もまた驚かされ、感動するのです。
(キングインターナショナル)

シベリウス: 交響曲第3番、第5番/Alpha

漲る生命力!
ロウヴァリによるシベリウス第3弾は、難曲第3番と人気曲第5番の組み合わせ

世界各国で高い評価を得た第1番、第2番に続く、ロウヴァリとイェーテボリ響によるシベリウス交響曲全集の第3弾が登場。これまで第2番はレコード芸術誌2021年11月号「新時代の名曲名盤500」で同曲の第1位に、第1番は第2位に選出されています。今回はシベリウス転換期の重要作第3番と高い人気の第5番、そして第3番の前年に書かれた交響詩「ポヒョラの娘」を収録。これまでのアルバム同様、今回もテンポやダイナミクスの設定に個性的な解釈が聴かれますが、新鮮であると共に大きな説得力を持つことに驚かされます。
交響曲第3番はヘルシンキ郊外の豊かな自然に触発されたと言われる美しい作品ですが、その純朴な主題や展開は扱いがやや難しいところ。ロウヴァリは第1楽章冒頭の低弦から躍動的に歌わせ、その後も大きなメリハリを付けながら熱く迷いのない音楽を展開。それは、シベリウスの中後期交響曲の始まりとされるこの作品にの中にも息づく、初期作品に顕著であったロシア音楽の影響と、フィンランドの民族性を併せて強く認識させるものとなっています。また第5番はシベリウス自らの50歳を祝う演奏会のために作曲された祝典的な内容で、近年特に人気のある作品。ロウヴァリはここでもオーケストラをたっぷりと鳴らしてクライマックスを形作り、作曲家が、頭上を16羽の白鳥が旋回する様の美しさに触発されたと語った自然描写を雄大に描ききっています。何曲も書かれるうち、長さも楽器編成もどんどん小さく濃密になっていったシベリウスの交響曲に対して、比較的大規模な編成で書かれ続けた交響詩ですが、ここに収録された「ポヒョラの娘」も三管編成。フィンランドの民族抒情詩『カレワラ』に登場する英雄ワイナミョイネンと、彼が出会ったポヒョラの娘の物語を、ロウヴァリは活き活きと描いています。

国内仕様盤日本語解説…鈴木淳史(ナクソス・ジャパン)

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ドビュッシー: 歌劇「ペレアスとメリザンド」/Harmonia Mundi

ドビュッシー: 歌劇「ペレアスとメリザンド」
あの「春の祭典」以上の衝撃!
ロトとレ・シエクルがドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」にピリオド楽器で挑戦!!おそらくほとんど誰も考えなかったドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」のピリオド楽器による録音が登場します。それもロトとレ・シエクルという最高の演
奏陣で、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のディスク発表時以上の衝撃と申せましょう。
「ペレアスとメリザンド」の声楽パートはフランス語の抑揚による朗誦に終始しますが、1987年生まれのソプラノ、ヴァンニーナ・サントーニのメリザンド役をはじめ母国語歌手で固め、自然で美しさ満点。ことにゴロー役のバリトン、アレクサンドル・デュアメルの名演が光ります。
さらに注目なのがロトとレ・シエクルの作り上げるオーケストラ・サウンド。奇を衒わずあくまでシンプル、室内楽的とさえ言えるドビュッシーの精妙なオーケストレーションを実現。弦楽器以外はすべて1900年前後のフランス製(ブックレットに詳細記載)を用い、明るく透明な音色、ガット弦を用いた弦楽器が無限な柔らかさを醸しているのも魅力。基本的にノン・ヴィブラートなため日本の雅楽のような音響さえ創り出しています。ロトによれば地下のシーンでドビュッシーがトロンボーンを用いた理由が、コントラバスの弦と共鳴して不思議な色合いを出そうとしているのも、この演奏で初めて実感できるとのこと。
昨今日本でも「ペレアスとメリザンド」が注目されている感がありますが、その本家本元による真打として世界中の関心を集めること間違いなし。まさに初めて曲の美しさ、凄さを実感できます。
コロナ禍の2021年3月に配信用に行われた無観客上演をもとに編集。ハルモニア・ムンディならではの高音質録音も光ります。2022年初端から大新譜のリリースとなります。
(キングインターナショナル)

シークレット・ラヴ・レター /DG Deutsche Grammophon

シークレット・ラヴ・レター [UHQCD x MQA-CD]
秘めた情熱を神秘に奏でるヴァイオリン。
後期ロマン派文学にインスパイアされた作品の耽美と官能の世界。1979年グルジア生まれのトップ・ヴァイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリのDG第7作。
20世紀前半のポーランド音楽界の中心人物、シマノフスキが第一次世界大戦中にウクライナで作曲したヴァイオリン協奏曲第1番は、濃厚な官能性とオリエンタリズムが特徴の彼の代表作のひとつで、象徴主義詩人タドイ・ミチンスキーの詩『5月の夜』にインスパイアされ作曲された。一方、ショーソンが1896年に書いた幻想的な《詩曲》は、ツルゲーネフの小説『愛の勝利の歌』に基づく交響詩として着想されたが、標題は取り去られ初演したイザイに捧げられた人気曲。共演は、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番を1924年にアメリカ初演したフィラデルフィア管弦楽団と、その音楽監督ヤニック・ネゼ=セガン。
シマノフスキとショーソンの隠された情熱を縁取るのは、フランクとドビュッシーの作品。フランクの名曲、ヴァイオリン・ソナタは、ヴァイオリニスト・作曲家のウジェーヌ・イザイの結婚祝いとして作曲・献呈された大曲。共演ピアニストはリサ・バティアシュヴィリが設立したジョージア在住の若いアーティストを支援する非営利団体から奨学金を受けているギオルギ・ギガシヴィリ。ドビュッシーの〈美しき夕暮れ〉は、ポール・ブルジェの詩に若きドビュッシーが作曲した初期の歌曲の編曲作品。(ユニバーサル・ミュージック)

【TOWER RECORDS ONLINE】