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新譜紹介

stereo誌 2025年12号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/オリジン~チェロ独奏のための邦人作品集

オリジン~チェロ独奏のための邦人作品集

上野通明

日本をあらためて選び取る。上野通明のセカンドアルバムは、彼ならではの視点による邦人作品集!

上野通明は、「日本人チェリストとして母国の素晴らしい楽曲を世界に紹介したい」と望んでいる。一見すると、誰もがいいそうな、ありふれた言葉ではある。しかし、彼の育った環境を考えるならば、このセンテンスが少々異なった意味を帯びてくるのが理解されよう。
上野は1995年に南米のパラグアイで生れ、幼い時期はスペインで過ごしている。4歳のときにヴィデオで観たヨーヨー・マに夢中になり、5歳のクリスマスにチェロを買ってもらったのが、彼の音楽人生の始まりだったという。こうした上野にとって、日本は故郷でありながらもはるか遠い国だった。彼はいう。「日本の文化について深く考えたことがなく、ヨーロッパの人から好意を持って日本の話をされても自分はほとんど知らない。それが恥ずかしかった」。
やがて彼は、成長すると共に徐々に「意識的に」日本について考えざるを得なくなった。日本という環境を当然なものとして受け止めるのではなく、それを一種の外部として知覚したうえで、あらためて慎重に吟味し、選び取ること。日本人による作品を自分の指で弾きながら、上野はそうした作業を行なっているにちがいない。(ナクソス・ジャパン)

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Origin – Michiaki Ueno – Qobuz Web Player

stereo誌2025年12月号 今月の変態ソフト選手権/コンテンポラリー・カリヨン II

モニカ・カジミエルチャク
コンテンポラリー・カリヨン II

大きな話題を呼んだポーランドのカリヨン新作集に第2弾が登場!

1945年にクラクフで設立されたポーランド最大級の音楽出版社「ポーランド音楽出版社(PWM Edition)」が設立したレーベル「Anaklasis(アナクラシス)」。何世紀にもわたってポーランドの音楽空間の要素であり続けながら、未だにエキゾチックな楽器であり、その可能性がほとんど認識されていないカリヨン(鐘)のための新作ばかりを収録し「モーストリー・クラシック」、「レコード芸術」各誌で取り上げられるなど大きな話題を呼んだ2022年リリースの「コンテンポラリー・カリヨン」(ANA016)に続編が登場!

市庁舎塔と聖カタリナ教会の2ヶ所にカリヨンが設置されている歴史都市グダニスクでは、市とグダニスク博物館がポーランド音楽出版社(PWM Edition)と協力し現役作曲家にカリヨンのための新作を委嘱・初演するプロジェクトが2019年より毎年行われています。2019~2021年の5つの作品が収録された前作に続いて、今作では2022~2024年に委嘱・初演された前作とはまったく異なる6人の作曲家による新作を聴くことができます。

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stereo誌 2025年11号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/ジェームス・ウッド: Music Theatre「JODO」(ミュージックシアター「浄土」)

ジェームス・ウッド: Music Theatre「JODO」(ミュージックシアター「浄土」)

加藤訓子 、アンヤ・ペーターゼン

音楽劇と日本神話が織りなす電撃的融合。
加藤訓子に献呈された大作「JODO(浄土)」が遂に登場!

カウンターポイント三部作、全パートを1人で演奏した驚愕の「ドラミング」に代表される「スティーヴ・ライヒプロジェクト」、独立した6パート全てを自身が演奏し作曲者が意図した音場を見事に再現し、その圧倒的スケールが大反響を呼んだクセナキスの「プレイアデス」、さらには日本が誇る巨星、三善晃のマリンバ協奏曲&マリンバ・ソロ全作品、ティンティナブリ様式を確立したエストニアの巨匠ぺルトの「カントゥス」、そしてここ日本でも驚異的なヒットを記録したJ.S.バッハの「マリンバのための無伴奏作品集」をLINN Recordsから発表するなど、日本を代表する世界的パーカッショニストとして唯一無二の活動を繰り広げている加藤訓子。
イギリスの「サルガッソ・レコーズ(Sargasso Records)」から新たにリリースとなる新録音は、イギリスの作曲家ジェームス・ウッドがグレアム・ホールの委嘱を受けて作曲し、加藤訓子に献呈した”音楽劇と日本神話が織りなす電撃的融合”、『Music Theatre 「JODO」(ミュージックシアター「浄土」)』です!(東京エムプラス)

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stereo誌2025年11月号 今月の変態ソフト選手権!/フォー・スピリッツ

アベル・セラオコー
フォー・スピリッツ

高く評価された『Where is Home』および『Hymns of Bantu』というジャンルを超えた2枚のアルバムに続き、アベル・セラウチュウェによる南アフリカのルーツに根ざしたチェロ協奏曲は、打楽器、歌、即興演奏を通じて観客と共に体験を創り上げる作品。

これはアベル・セラウチュウェにとって初のソロ・チェロ協奏曲であり、形式的には4つの楽章からなる協奏曲として構成されています。BBCスコティッシュ交響楽団、シアトル交響楽団、オランダ南部フィルハーモニー管弦楽団の共同委嘱によって作曲され、チェロ、声、打楽器、オーケストラのために書かれました。打楽器奏者のベルンハルト・シンペルズベルガー、ニコラス・コロン指揮オーロラ・オーケストラとの共演アルバムです。

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Four Spirits (Live), Abel Selaocoe – Qobuz

stereo誌2025年11月号 今月の変態ソフト選手権!/ドヴォルザーク 交響曲 第9番《新世界より》

ドヴォルザーク 交響曲 第9番《新世界より》
シューベルト 交響曲 第8番《未完成》
晩年に名演を多く排出した巨匠による、クレンペラーならではの独自の世界。
マーラーに見出され、欧州各地の歌劇場の首席指揮者・音楽監督を歴任した19世紀生まれの最後の巨匠クレンペラー。波乱万丈の人生の末、EMIの大プロデューサー、ウォルター・レッグによって結成されたフィルハーモニア管弦楽団の終身首席指揮者に就任。そのまさにやっと迎えた全盛期に演奏され、最もクラシック音楽の録音が隆盛を極めていた時期のEMIを代表する名録音をSuper Audio CDハイブリッドディスク化。

フィルハーモニア管弦楽団
指揮:オットー・クレンペラー
[録音]1963年10月30〜11月2日(新世界より)、1963年2月4&6日(未完成)、キングズウェイ・ホール、ロンドン
[初出]SAX2554(新世界より、1964年)、SAX2514(未完成、1964年)
[日本盤初出]AA7203(新世界より、1965年3月)、AA7051(未完成、1964年5月)

DVOŘÁK Symphony No. 9 SCHUBERT Symphony No. 8 KLEMPERER | 製品トップ | エソテリック:日本のハイエンドオーディオメーカー | ESOTERIC

 

stereo誌 2025年10号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/愛の詩~ペトラルカの面影に

愛の詩~ペトラルカの面影に

アンサンブル・ポエジア・アモローザ

詩が音楽を通して立体的なものとして立ち現れ、
「音楽」が生まれる瞬間を目の当たりにするよう
詩と音楽に計り知れない愛と情熱をかけるアンサンブルによる珠玉の1枚

詩と音楽に計り知れない愛と情熱をかけて演奏活動をする〈アンサンブル・ポエジア・アモローザ〉。各地で深い感動を呼び起こし、高い評価を得た演奏を、カスタムメイド電流伝送マイクとDSDによる高音質録音でお楽しみいただけます。
詩人ペトラルカの詩集『カンツォニエーレ』はペトラルカの死後、1470年に初出版となります。カンツォニエーレへはバロック期の作曲家たちが作曲しました。このペトラルカの詩集の収録されている詩に6人の作曲家たちが作曲した楽曲が6つ。さらに、カッチーニの《麗しいアマリッリ》も収録。素晴らしい詩には、音楽を導き生み出すエネルギーがあるという信念のもと、詩をなによりも大切にして音楽をつむぐアンサンブルの演奏は、詩が音楽を通して立体的なものとして立ち現れ、「音楽」が生まれる瞬間を目の当たりにするようです。音楽の原点を観るような1枚です。(発売・販売元 提供資料)

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stereo誌2025年10月号 今月の変態ソフト選手権!/Monster Hunter Wilds Original Soundtrack

Monster Hunter Wilds Original Soundtrack

カプコン・サウンド・チーム

発売から1か月間で1,000万本を売り上げた「モンスターハンター」シリーズの最新作、「モンスターハンターワイルズ」待望のオリジナルサウンドトラックが発売!
メインテーマの「美しき世界の理」や「英雄の証 (Wilds version)」をはじめ、人気モンスター狩猟曲や拠点曲など、ワイルズの魅力を余すことなく堪能できるアルバムとなっています。ワイドな響きや豊かな中低音にも注目。
ワイルズの世界観を味わうことができるこのサウンドトラックを聴いて、いつでもどこでも何度でも、ワイルズの世界に飛び込みましょう! 発売・販売元 提供資料

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Monster Hunter Wilds Original Soundtrack – カプコンサウンドチーム – Qobuz Web Player

stereo誌 2025年09号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/Attrition

Attrition/Slikback

スリックバック(Slikback)が「Attrition」をリリースする。これは、複雑なリズムときらめくテクスチャが詰まった、緻密でシネマティックなサウンドの探求だ。

スリックバックの「Attrition」は、Planet Muからリリースされる彼にとって初のフルレングス・アルバムであり、映画とゲームのサウンドデザインをタフなダンスミュージックと融合させた没入感のある作品となっている。それはまるで耳で聴くSF映画のようで、暗い雰囲気と劇的なテンポで展開される一連の出来事を探索する。耳を襲う罠やジャンプスケアも存在する。これらの対比と、彼のサウンドの緻密で絵画的な色彩が、この作品に野獣のような美しさを与えている。

Attrition, Slikback – Qobuz

 

 

stereo誌2025年09月号 今月の変態ソフト選手権!/細川俊夫: 二人静 -海から来た少女-、セレモニー

細川俊夫: 二人静 -海から来た少女-、セレモニー

準メルクル 、ハーグ・レジデンティ管弦楽団

能を題材にした細川俊夫のオペラ《二人静 -海から来た少女-》と「セレモニー」
能に強い関心を持つという細川俊夫によるオペラ《二人静》。細川はこれまでにも《班女》《松風》《海・静かな海》など、能を現代化したオペラを創作してきていますが、この《二人静》は、能の同名作品を基に、平田オリザが地中海に漂着した難民少女と静御前の悲劇を重ねて新たに脚色した日本語の物語によるものです。《大鴉》(2014)と姉妹関係をなす作品として、アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱により作曲され、2017年にパリで初演されました。また2021年8月にはサントリーホールの「サマーフェスティバル2021」で日本初演が行われ、深い感動を呼んだのも記憶に新しいところです。アルバムでは初演者の能声楽家、青木涼子とソプラノのイルゼ・エーレンスが幽玄な世界を神秘的に歌い上げています。
フルート協奏曲「セレモニー」は、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団とアンサンブル金沢の共同委嘱により、2021年10月から2022年3月にかけて作曲、初演者エマニュエル・パユに捧げられました。細川はソリストを「人」、オーケストラを「自然や宇宙」と捉え、今回はシャーマン(呪術師)と彼が呼びかける世界を象徴する構図を採用しています。フルートを通じて「息=霊魂・精霊」が音となって現れ、5部構成の儀式的な音楽が展開されます。フルート奏者は、フルート、アルトフルート、ピッコロを持ち替えながら演奏し、最終的に自然に溶け込み「鳥」となるイメージで終わります。パンデミック中に作曲された本作は、終息への祈りも込められた作品です。彼の友人にして良き理解者の準・メルクルが指揮するハーグ・レジデンティ管弦楽団は、ドラマティックな抑揚と繊細な音色を巧みにいかし、作曲家のイメージを余す所なく伝えます。(ナクソス・ジャパン)

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stereo誌 2025年08号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/SERÁ UNA NOCHE Otra Noche

SERÁ UNA NOCHE Otra Noche

タッド・ガーフインクル氏(MA Recordings)が録音・制作した、「セラ・ウナ・ノーチェ」の20年ぶりとなる最新作。
2本の無指向性マイクを5.6MHz DSDレコーダーに直結する超シンプルな一発録りによる、タッド氏渾身の作品。
録音現場の自然な響きを活かす珠玉の録音スタイルは、現在でも健在です。(解説より)

MA Recordings CD販売 (soulnote.co.jp)

 

stereo誌2025年08月号 今月の変態ソフト選手権!/“Será una Noche 45rpm” Será una Noche

■M052A-V45 / “Será una Noche 45rpm” Será una Noche /190g重量盤

M・A Recordings屈指の人気バンドであるアルゼンチンのSerá una Noche(セラ・ウナ・ノーチェ)。彼らの過去のレコーディングから厳選された楽曲を、Resur Rec Boutique Vinyl Labがプレスした最新の「Transparent Brown」カーボンフリー190gエディションで発売。この美しいブラウン色のエクステンデッド・プレイ45rpm 190 gディスクは、「Será una Noche」の最初の96kHz録音からのベストトラックの3曲を収録し、50年以上第一線で活躍しているレン・ホロウィッツによって伝説的な1950年製スカリー旋盤とウェストレックス・カッターヘッドを使用してカッティングされました。

株式会社タクトシュトック(TAKTSTOCK CO.,LTD.) | Walk with warm Heart

stereo誌2025年08月号 今月の変態ソフト選手権!/惑星 and Earth

ハイメ・マルティン 、メルボルン交響楽団
惑星 and Earth

メルボルン交響楽団自主レーベル第3弾
ホルストの《惑星》そして《地球》!

1906年に記念すべき第1回演奏会をおこなったメルボルン交響楽団。岩城宏之が1974-97年、尾高忠明が2009-2012年に音楽監督を務めるなど日本にゆかりの深い楽団です。メルボルン響の自主レーベル第3弾は、ホルストの《惑星》と、デボラ・チータム・フレイヨンの《地球》の世界初録音です。
初演から1世紀以上経った今でも、グスタフ・ホルストの《惑星》は、そのタイトルだけでコンサートホールを満員にできる稀有なオーケストラ作品のひとつ。火星の獰猛な激しさから海王星の異世界の神秘まで、この組曲は聴く者を宇宙の旅へと導き、それぞれの惑星が呼び起こす感情や性格を探求します。
デボラ・チータム・フレイヨンは、アボリジニでソプラノ歌手、作曲家として活躍しています。2021年から5年間、MSOファースト・ネーションズ・クリエイティブ・チェアを務めており、この《Earth 地球》は、チータムがメルボルン交響楽団のために作曲した7番目の作品ということです。ホルストの組曲《惑星》の意図を補完し、太陽系の隣人の名前を冠した7つの楽章に地球を加える、という委嘱でした。チータムは、森の中に迷い込んだような、木々のさえずりや小鳥の鳴き声が聴こえてくるような器楽のみのパートを経て、きらきらと輝く地球の自然の美しさをたたえるテキストを自身が歌唱し、透明感のある歌声で、演奏に力と華を添えています。(ELBOURNE SYMPHONY ORCHESTRA)

【TOWER RECORDS ONLINE】

Holst: The Planets – Deborah Cheetham Fraillon: Earth – ハイメ・マルティン – Qobuz Web Player

stereo誌2025年08月号 今月の変態ソフト選手権!/ネイサン・デイヴィス: アースワークス

シルヴィア・マイロ 、Nathan Davis 、インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル
ネイサン・デイヴィス: アースワークス

ネイサン・デイヴィスの「Earthworks」は、ランド・アートや環境活動、ミュージック・コンクレートの要素を融合させたユニークな作品です。デイヴィスは、掘削や水圧破砕、削る、割るといった現代建築の過程から生じる音をオーケストレーションし、人間の声を織り交ぜた音響的タペストリーを作り上げました。この作品はもともとサウンド・インスタレーションとして制作され、フィールド・レコーディングを活用し、屋外の素材そのものをスピーカーや共鳴器として用いたマルチチャンネル作品です。まるで現代の採石場を歩くような神秘的で夢のような音響体験を生み出しています。(ナクソス・ジャパン)

【TOWER RECORDS ONLINE】

Davis: Earthworks – ネイサン・デイヴィス – Qobuz Web Player