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新譜紹介

stereo誌 2023.02月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/メランコリック・ルージュ

メランコリック・ルージュ

2020年、コロナでNYから緊急帰国したピアニスト・松岡杏奈。待望の2ndアルバムが遂に完成!クラシックもジャズも専門的に学び、自身の経験を全て詰め込んだオリジナル曲で新しいジャズの風を。

2020年に帰国し、同年に若手ジャズミュージシャンの登竜門である第7回ちぐさ賞にてグランプリを獲得。華々しく1st アルバムデビューを飾った。それから約1年半、そろそろ次を、というタイミングで2ndアルバム制作のお話を有り難くも頂いた。

1st でスタンダード曲よりオリジナル曲が好評を得た事を踏まえ、全曲オリジナル、王道のピアノトリオという編成で真っ向から挑んだ。美しくもスリリング、キャッチーさを忘れないながらも芸術的な楽曲を目指した。今回のアルバムの為に、全曲書き下ろした最新の作品である。自分の深い部分と向き合い、ゼロから創り出していく作業は決して楽なものでは無いが、全て思い入れのある大切な楽曲が生み出されたと思う。

今回のアルバムをきっかけに、自身のピアノトリオも正式に結成。松岡杏奈(Pf)、木村俊介(B)、北川類(Ds) というメンバーで、それぞれの感性がお互いを刺激し合い、全員でサウンドを創っていくトリオだと思う。演奏中のコミュニケーションや絡みを是非聴いて頂きたい。最後に、この様な機会を与えて下さったティートックレコーズ金野貴明氏、スタッフの皆様、いつも応援してくださるお客様に感謝致します。このアルバムが、少しでも皆様の希望や勇気となります様に。(アーティストより)(発売・販売元 提供資料 )

stereo誌 2023.02月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/ピアソラ スタンダード&ビヨンド

ピアソラ スタンダード&ビヨンド
ピアソライヤーの最後を飾る真打登場!
三浦一馬の下、各楽器の名手が集い、ピアソラの精神を新たな時代へ繋ぐ2021年のピアソラ生誕100年、そして22年の没後30年と、2年続いたピアソライヤーの最後に、ピアソラファンへの最高の贈り物となるアルバムが誕生しました。
ピアソラの流れを汲むバンドネオンの巨匠ネストル・マルコーニの薫陶を受け、2008年には、第33回アストル・ピアソラ国際コンクールで、日本人初、史上最年少で準優勝を果たした三浦一馬は、ピアソラの音楽を様々な編成で追究する一方、バッハなどのクラシックの奏法も研究を重ね、現代のコンサートホールでのピアソラの表現を突き詰めてきました。
そんな中でも、中核となる編成が、ピアソラにおいても中心となっていた「五重奏団Quinteto」であり、三浦一馬が、日本のクラシックの第一線で活躍するメンバーを集め、10年以上コンサートを重ねてきた盟友たちです。
残されたピアソラのオリジナルスコアや録音を研究し、各楽器のバランスなど、試行錯誤を重ね、ピアソラの世界を現代のコンサートホールで最もよく伝えるため、極力オリジナルを尊重しつつ工夫を凝らして練り上げてきたレパートリーは、膨大な数に上ります。
今回の録音は、その中で、まさにスタンダードといえる名曲と、ピアソラの革新的な要素を含み、これからより演奏されて欲しい作品を組み合わせた、ピアソライヤーの最後に相応しい、新たなるスタンダードともいえるアルバムです。(発売・販売元 提供資料 )

stereo誌 2023.02月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/ハンガリー狂詩曲 ヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾの世界 Vol.2 ザイツ&サン=サーンス

ハンガリー狂詩曲 ヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾの世界 Vol.2 ザイツ&サン=サーンス
学生協奏曲で有名なザイツによる知られざる名曲「ハンガリー狂詩曲」本邦初録音!ヴァイオリンの魅力、華やかなヴィルトゥオーゾに満ちたシリーズ第2弾。 (C)RS

stereo誌 2023.02月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/スザート組曲

スザート組曲

Bachトロンボーンを愛する6人が奏でる、最高の響き

東京都交響楽団 前・首席トロンボーン奏者 小田桐寛之を中心に、日本を代表する各オーケストラで活躍中のトロンボーン奏者6名によって結成されたバックボーン・ジャパン(Bachbone Japan)。
その名の通りメンバー全員がバック(Vincent Bach)のトロンボーンを使用するこのアンサンブルは、2019年10月の結成記念コンサートを皮切りに、コロナ禍でのライヴ配信など積極的に活動を続けています。
幅広い世代から構成された、まるで家族のようなアットホームな六重奏。全員が同メーカーの楽器を愛用してきたアドバンテージもフルに活かし、暖かく一体感に富む演奏から切れ味鋭い圧倒的なサウンドまで、変幻自在なパフォーマンスを展開しています。
トロンボーン・アンサンブルの理想郷がここにあります。(フォンテック)

stereo誌 2023.02月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/シューベルト: ピアノ・ソナタ第18番

シューベルト: ピアノ・ソナタ第18番

壮麗なるピアニズム。矢島愛子が奏でるシューベルト、フランク、バッハの美しい調べ。

数多くのコンクールで入賞歴を持ち、早くから実力派ピアニストとして知られる矢島愛子の最新アルバムです。シューベルトの「幻想ソナタ」とも呼ばれるソナタ第18番から始まり、フランクの魅力が凝縮された「前奏曲、コラールとフーガ」、厳かでピアノの華麗さが披露されるバッハ/ブゾーニ「シャコンヌ」。矢島愛子の洗練された壮美たるピアニズムで、流麗にこれらの作品を描いていきます。繊細なタッチで磨かれた美しい音粒。ダイナミックな音楽性。矢島愛子が奏でる美しさが際立つ名曲3作品をお聴き下さい。(発売・販売元 提供資料)

stereo誌 2023.02月号 ステレオディスクコレクション 今月の優秀録音/モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集

モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 [5Blu-spec CD2+Blu-ray Disc]<完全生産限定盤>

ソニークラシカルとワールドワイド契約 全世界デビュー・アルバム!

チャイコフスキー国際コンクールで第2位を受賞、ソニークラシカルとの専属ワールドワイド契約を結んだ若きピアニストは藤田真央の全世界デビュー・アルバム。2021年のヴェルビエ音楽祭(スイス)でも絶賛され、録音が待ち望まれていたモーツァルトのピアノ・ソナタ全集(CD5枚組)です。
モーツァルトのピアノ・ソナタは確かな演奏技術が必用なのは勿論、ピアノの音そのものの美しさ、音楽の様式美や想像力が極限まで要求される作品群で、アルバムの世界デビュー作がモーツァルトのピアノ・ソナタ全集ということ自体が、藤田真央が卓越した演奏力をもち、若くして既に芸術家として極めて高い境地にあることを証明していると言えるでしょう。
(ソニー・ミュージック)

エソテリックによる名盤復刻シリーズ SACDハイブリッドソフト 3作品を発売/Esoteric Mastering 3月11日

エソテリック株式会社(本社:東京都多摩市、代表取締役社長 大島洋)は、エソテリックによる名盤復刻シリーズとして Super Audio CDハイブリッド・ソフト 3作品『ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番』『マーラー:交響曲《大地の歌》、《リュッケルトの詩による5つの歌曲》』、および『グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲』を販売開始致します。

エソテリックによる名盤復刻シリーズ SACDハイブリッドソフト 3作品を発売 | ニュース詳細 | エソテリック:日本のハイエンドオーディオメーカー | ESOTERIC

『レコード芸術』2023年02月号 新譜月評 優秀録音/ビーバー: ロザリオ・ソナタ

ビーバー: ロザリオ・ソナタ
スコルダトゥーラを極めた一大演奏
考え抜かれた構築と煌めくファンタジー
ケルンの名手・平崎真弓の「ロザリオ」!ケルン在住、コンチェルト・ケルンのコンミスを務めるなど数々の名門古楽オケで演奏し、ソロでも意欲的な活動を続けるヴァイオリニスト平崎真弓。前作アルバム『スコルダトゥーラ(変則調弦)の技法』(PAS-1080/KKC-6314)が「レコード芸術」誌で特選盤になるなど国内でも高い評価を受け、一躍スコルダトゥーラのスペシャリストと目されています。そんな彼女にスコルダトゥーラの可能性をとことん掘り下げて書かれた『ロザリオ・ソナタ』はまさにうってつけ、待ってましたと叫びたくなる好企画の登場です。
この一種異様な、技巧的にも楽器的にも扱いづらい演奏者泣かせの曲集に対して、平崎は複数のヴァイオリンを使用。各ソナタとの相性を吟味しながらしっかりと納得のいく全体を組み立てていきます。無数の調弦が織り成す緊張度と色彩、豊かな音楽性が、揺るぎない土台と煌めくファンタジーによって鮮烈かつ華麗に鳴り響く、考え抜かれた本格演奏。ソロの素晴らしさはもちろんのこと、共演陣もショルンスハイムはじめ腕に覚えありの名人ぞろいで、ハイレベルなアンサンブルにも注目です。(キングインターナショナル)

『レコード芸術』2023年02月号 新譜月評 優秀録音/リスト: 超絶技巧練習曲集

リスト: 超絶技巧練習曲集
2021年リーズ国際ピアノ・コンクール優勝者、アリム・ベイセンバエフがワーナー・クラシックスからアルバム・デビュー!
この圧倒的なパワーとテクニックだけでなく繊細な表現も絶品!ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ日本語解説書付
日本語解説には、真嶋雄大 氏による書き下ろし解説を掲載

ピアニストの登竜門として世界的に知られる2021年度リーズ国際ピアノ・コンクール金賞受賞者のアリム・ベイセンバエフは、1998年生まれ。5歳よりピアノをはじめ、2008年にモスクワ中央音楽学校に入学。2年後に英国のパーセル・スクールに入学しテッサ・ニコルソンに師事。2015年ヴァン・クライバーン・ジュニア国際で優勝。2016年には英国王立音楽院に入学し引き続きテッサ・ニコルソンに学び、2016年にウィグモアホールにデビュー。現在は王立音楽大学でヴァネッサ・ラターシュおよびドミトリー・アレクセーエフに学んでいます。

このデビュー盤として、「リスト:超絶技巧練習曲集」という意欲的な作品を録音。アリム・ベイゼンバエフは、写真や動画で見る限り強力な打鍵で華やかな演奏をするピアニストに感じられ、このリストの超絶技巧練習曲の冒頭、期待に違わぬ煌めくような音色が炸裂。悪魔的呪縛を伴う力強い音はまさに思った通り…と納得したのもつかの間、第2曲目の迫力ある打撃と繊細なトレモロのコントラストに驚くことでしょう。そして更に驚くべきは第3曲目。Poco Adagioのゆったりとした美しい旋律を心行くまで歌わせるベイゼンバエフの多彩な表現力には舌を巻くばかり。第9曲目の「回想」や演奏会用練習曲の第2曲「軽やかさ」ではタイトル通りの、重力を無視したかのような軽やかなタッチを披露。決して力で押すのではなく、あくまでもピアノと会話している…そんな若きピアニストのリストです。

その演奏の洗練さと成熟度において、すでに多くの批評家から絶賛されています。「超絶技巧練習曲集は、最も困難なピアノ作品のひとつです。幼い頃から、シフラ、リヒテル、キーシンのような伝説的なピアニストがこれらの作品を演奏することに刺激を受けていましたが、いつか自分が演奏する日が来るとは夢にも思っていませんでした。しかし、多くの若いピアニストがそうであるように、私にとっての挑戦は魅力的なもの」と語っています。(ワーナーミュージック・ジャパン)

『レコード芸術』2023年02月号 新譜月評 優秀録音/ジャパン・チェコ・インスピレーション

ジャパン・チェコ・インスピレーション
岩崎宙平&ピルゼン・フィル第2弾!
伊福部昭&ヤナーチェク!? 日本とチェコの民族舞曲集!チェコのピルゼン・フィルで大活躍中の岩崎宙平第2弾!
日本とチェコの文化をつなぐ好企画! 伊福部昭とヤナーチェクによる民族舞曲集!
輸入盤日本語解説付き!

2021年シーズンから、チェコ、ボヘミア地方西部の都市ピルゼン(プルゼニ)を拠点とするピルゼン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任し、同地で華々しい活躍を続ける岩崎宙平。前作ヴォルフ=フェラーリの作品集(ARS38590)でその実力を日本の聴衆にも魅せつけてくれた岩崎&ピルゼン・フィルのレコーディング第2弾が、ARS Produktionから登場!
「ジャパン・チェコ・インスピレーション」と題された大胆なプログラムは、伊福部昭の「日本組曲」に、ヤナーチェクの「モラヴィア舞曲集」、「ラシュスコ舞曲集」を組み合わせ、それぞれの民族舞曲を対比させるという、まさに岩崎&ピルゼン・フィルならではと言える注目企画。様々な楽想やリズム、豊かな旋律を生き生きと鳴らし、ピルゼン・フィルを見事にコントロールする岩崎宙平の鮮やかなタクトにご注目下さい。

岩崎宙平は1987年東京生まれ、桐朋学園女子高等学校を経てチェコ国立プラハ音楽院とチェコ国立芸術アカデミーで指揮、ヴァイオリン、作曲などを学び、2013年にターリヒ管弦楽団を指揮しプロ・デビュー。プラハ音楽院で同校のオーケストラを指導し、2016年にチェコ放送局主催のオーケストラ・コンクール「Concerto Bohemia」で総合優勝。プラハ音楽院弦楽オーケストラの指揮者、映画音楽オーケストラFILMharmonieの首席指揮者、ピルゼン歌劇場およびプラハ・カルリーン劇場の指揮者、シレジア劇場第1指揮者、ピルゼン・フィルハーモニー管弦楽団常任客演指揮者などチェコで着実に実績を重ね、2021年シーズンからピルゼン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任しています。(東京エムプラス)

『レコード芸術』2023年02月号 新譜月評 優秀録音/ブラームス: 交響曲第1番/ドヴォルザーク: 交響曲第6番 他

ブラームス: 交響曲第1番/ドヴォルザーク: 交響曲第6番 他
チェコのブルノに生まれた指揮者ヤクブ・フルシャが、2016年から首席指揮者を務める名門バンベルク交響楽団を指揮して録音を進めてきたドヴォルザーク&ブラームス・シリーズ、2作同時発売で一挙完結!
バンベルク交響楽団は、チェコのプラハにあったドイツ系住民によるオーケストラを前身としています。第2次大戦末期にチェコを逃れて古都バンベルクに移り住んだ音楽家たちが終戦の翌年1946年にバンベルク響を旗揚げ。以後、重心の低いドイツ的なバランスと中欧的な音色を持つサウンドは、カイルベルト、ヨッフム、ホルスト・シュタインといったドイツ系マエストロの音楽作りと相まって人気がありました。近年はジョナサン・ノットの下で機能性を一段と向上させ、そのバトンを引き継いだフルシャと共に高い評価を得ています。
フルシャの発案でブラームスの4つの交響曲とドヴォルザークの最後の4つの交響曲を組みあわせるシリーズは、2017年にホ短調の2曲を組み合わせてスタートし、番号を遡ってリリースされ、コロナ禍を乗り越えて遂に完結します。フルシャは第1弾の原盤ライナーで、この二人の作曲家が自分自身とオーケストラにとって欠くことのできない存在であること、ブラ-ムスとドヴォルザークとの間には通じ合うものもあれば、似て非なるものもあり、二人の作品を対照させることでそれが浮き彫りになると語っていました。
バンベルク響のブラームス:交響曲全集はホルスト・シュタイン(1997年)以来となります。フルシャは楽団のあたたかな響きを活かしつつ、中庸のテンポを採って旋律をのびやかに歌わせ、楽団の伝統を尊重した音楽作りを展開。 ヴァイオリンを両翼配置にし、第1番と第2番では第1楽章のリピートを採り入れてスケールの大きな音楽に仕上げています。今作では8曲のハンガリー舞曲も収録。こちらも聴きどころです。
また、チェコゆかりのバンベルク響とはいえ、ドヴォルザークの交響曲の録音は一部を除くと決して多くない点でも注目です。今回のリリースでは、ブラームスの第2番から影響を受けたとされる同じ調性の第6番をブラームスの第1番と合わせるという意外性も魅力。牧歌的な旋律をたっぷりと歌わせます。
※国内仕様盤には本田裕暉氏による日本語解説が付属します。(ナクソス・ジャパン)

『レコード芸術』2023年02月号 新譜月評 優秀録音/吉松隆:カムイチカプ交響曲(交響曲第1番)/チカプ

吉松隆:カムイチカプ交響曲(交響曲第1番)/チカプ

日本を代表する作曲家・吉松隆の世界

2023年に古希を迎える作曲家・吉松隆。
現在の日本クラシック界では欠かせない存在であり、交響曲やピアノ曲・協奏曲などの 数々の名作のほか、「タルカス」 「アトム・ハーツクラブ組曲」などプログレとクラシックの融合 、 NHK 大河ドラマ「平清盛」 など、唯一の世界観で幅広い世代を魅了し続けている。
今作では、2022年9月に行われる原田慶太楼指揮・東京交響楽団による、オール吉松プログラム公演から、交響曲1番とチカプを収録。
また、2023年3月には東京芸術劇場にて、同コンビによる吉松公演が再び開催され、交響曲第3番、タルカスなど、吉松の王道プログラムが披露される。

(発売・販売元 提供資料)

stereo誌 2023年02月号 今月の変態ソフト選手権!/ピアノフォルテ イン グリーン

ピアノフォルテ イン グリーン

自然と静けさから生み出される破格のパワーに満ちた音楽

丹後の宮津出身のピアニスト、田中綾による、ヤナーチェク、バルトーク、平野一郎作品集。タイトルの「ピアノフォルテ」はフォルテおよびピアノの表現であり、グリーンとは、ハンガリーや現在彼女が移住している滋賀県蒲生群の農村の景色。田中はコダーイ音楽研究所に留学していた経歴を持ち、また、とくに歌(合唱)との共演も多く、彼女が奏でるピアノはオーケストラのような音響と音色で鳴り響きながら、人の声のように様々な情動を聴き手によびおこさせる、濃厚なもの。
演奏会のとき、ステージ袖から登場するのではなく、どこからともなく裸足で現れ、今その瞬間に生まれたように音楽を奏でていきます。精巧に調律されたピアノで、1ミリの狂いもないタッチで、作曲者たちが音符に込めた色や風景、作曲家の心情までをも浮かび上がらせていきます。その音色をCDにするために、今回384kHz 24bitによる編集が行われました。ホールの空気から、音符ひとつひとつから立ち上る様々な香りや風景、そして作曲家たちの声がなまめかしく聴きとれる、究極の2枚組となっています。

(ブックレットより抜粋)ヤナーチェク、バルトーク、平野一郎という作曲家たちは、それぞれ生まれた場所も年代も異なりますが、古くから伝わる文化が危機にさらされる難しい時代の中で、自分たちの真の音楽を探求しているというところで繋がっています。小さな村の歌や踊りを深く研究するうちに、それぞれに独自の作曲語法を生み出し、命がけで守らなければ永遠に忘れ去られてしまうあらゆる声を、楽譜に刻んでいきました。彼らの楽譜を開くと、草原や海辺の原風景とそこに暮らす人々、ひそんでいる小さな生きもの、そしてもっと前からそこにいたであろう、目に見えないものたちが飛び出してきます。暗闇に消えかけていたかすかな灯りが、蛍の光のようにぽつぽつと点り、皆さんの心にひろがっていきますように。―田中綾ー
(1/2)(キングインターナショナル)

stereo誌 2023年02月号 今月の変態ソフト選手権!/焚き火の音 脳と耳に心地良いASMR 1/fゆらぎのヒーリングサウンド

人の可聴域を遥かに超える100kHzまで録音できる超広帯域マイクロホンCO-100kを使用したステレオレコーディングで、192kHz24bitサンプリングで収録した超高精細な『焚き火の音』です。リピートによる長時間再生に対応するため、フェードイン/アウト加工は一切施しておりません。リラックスしたいときや集中したい時などにお役立てください。
【焚き火の音 脳と耳に心地良いASMR 1/fゆらぎのヒーリングサウンド/モントリブロ自然音ラボ/ハイレゾ】

Sketches Of Spain (Mobile Fidelity Vinyl 33RPM 1LP ONE-STEP)LPレコード/ Mobile Fidelity Sound Lab 2023年03月31日

マイルス・デイヴィス 1960年発売『Sketches of Spain』をモービル・フィデリティ社の究極のアナログ盤規格「ULTRADISC ONE-STEP」×「MoFi SuperVinyl」で復刻。

1960年作品。スペインをモチーフにギルとマイルスのコラボレーションが作り上げた音世界の傑作。作曲家ホアキン・ロドリーゴがクラシック・ギターのために書いた「アランフェス協奏曲」は、このアルバムで演奏されたことによって幅広いリスナーやミュージシャンに広まった。ドラマティックなメロディ、そして哀愁と熱情に満ちたオーケストラ・サウンド。

「ULTRADISC ONE-STEP」(UD1S)シリーズ
独自のテクノロジーとマスタリング技術、そして贅沢な時間を駆使し、マスター・テープのデータを限界まで引き出したハイ・クオリティな復刻盤により世界中のオーディオファンから高い評価を得ているモービル・フィデリティ・サウンド・ラボ社より、究極のアナログ盤規格「ULTRADISCONE-STEP」(UD1S)シリーズが登場。標準的なアナログ盤の生産工程である、ラッカー盤から完成品までの「スリー・ステップ・プロセス」から2工程を省き、あくまで音質を重視した「ワン・ステップ・プロセス」を実現。生産工程で発生するノイズを最小限に抑え、音のディテールの再現性とダイナミクスを大幅に向上させている。「音楽は可能な限り原音に忠実に再現されなければならない。」という、モービル・フィデリティ社設立以来の基本ポリシーを文字通り実現した、究極のアナログ盤規格である。

「MoFi SuperVinyl」
MoFi SuperVinylは、アメリカ・カリフォルニア州のNEOTECH社とRTI社の共同開発により新たに生み出された独自のアナログ盤素材。新たに開発されたカーボンレス染料(半透明)により、オリジナルのラッカー盤と区別がつかない、より精密な溝の製造を可能にし、マスタリング・スタジオのサウンドに限りなく近い音質を再現する。(発売・販売元 提供資料)

FE108-Sol+スーパースワン

リファレンススピーカーは、FE108SS-HPのスーパースワンを使用してます。

FE108-solのスーパースワンを試聴する機会がありました。

低域の量感と厚みはFE108SS-HPがあり、反応の良さときれはFE108-solの方があります。

今回、FOSTEXのホーンツィーターを載せた場合、どの位変化するか試してみたかったので

T96A-SAを載せて試聴(0.47㎌逆相)。音場の広がりと低域の締まりが出ました。

悪乗りして、重石替わりにT500A MKⅢ(0.22㎌逆相)で試聴。

T96A-SAに比べ音の品位が違う。反応が良いユニットだけに違いは明確に表れ、倍音域の表現力

(弦の艶)、クリアなヴォーカル、音場の広がり。今までに聴いたことのないスーパースワン。

FE108SS-HPに載せて聴いてみたいが、この様な聴き方をするのは私しかいないかも?

ユニットより10倍近く価格差のあるホーンツィーター、まさに変態。

聴かなければよかった。

 

 

 

 

 

 

 

想定外のモーツァルト/Harmonia Mundi 2023年02月上旬

想定外のモーツァルト
グラスハーモニカにスクエア・ピアノ(ピアノ=オルガン)も登場
モーツァルトの珍しい作品を集めた2枚組!モーツァルトのあまり演奏される機会のない作品を集めた2枚組。グラスハーモニカやスクエア・ピアノ(ピアノ=オルガン)などといった特殊な楽器も用いられた、どれも超一級の演奏でたのしめる作品集です。
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラは1989年生まれのフランスのチェンバロ&オルガン奏者。オリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌーに師事、ハルモニア・ノーヴァシリーズにも登場(HMN 916113)した、気鋭の奏者です。今回彼が注目したのは、モーツァルト作品の中であまり取り上げられる機会のない作品。
教会ソナタ(ミサの中で使われた単楽章のソナタ形式の楽曲)、委嘱作品、声楽家や楽器(めったに聴くことのできないグラスハーモニカなど)を紹介するための作品など、珠玉の音楽の宝箱のような2枚組となっています。モーツァルトがオルガンに関しても相当の腕前と楽器についての理解があったことにもあらためて感じ入る内容です。チェンバロもモーツァルト当時の楽器が用いられており、並々ならぬこだわりが随所に詰まった2枚組です。

[グラスハーモニカ]
1743年、アイルランド人のパッカリッジが水を入れた脚付きグラスの縁をこすって音を出し演奏することを思いつきます。その後1761年にグラスハーモニカは楽器として完成をみます。20~54個(37が標準サイズ)のグラス(器)が棒に、互いに接触しないようにはめあわされ、器の直径によって音高が決まります。奏者は濡れた指でグラスの縁をこすって演奏します。この楽器は、この音色が動物を怖がらせる、あるいは屈強な男が1時間で倒れる、演奏者を発狂させる(当時の原料の40%が鉛ガラス)といった理由で、ドイツのいくつかの都市で禁止され、1835年に姿を消すこととなります。が、パガニーニはこの楽器を「天使のオルガン」と呼び、モーツァルトのほかにもベートーヴェン、ドニゼッティ、R.シュトラウスらもこの楽器のために作品を書きました。ここで演奏されている楽器はガラス工芸の巨匠ゲルハルト・フィンケンバイナーによるもので20世紀後半に製造されました。演奏しているトーマス・ブロッホは、数少ないプロ奏者として活躍する人物です。

[スクエア・オルガン]
ピアノ=オルガンとも呼ばれ、オルガンとピアノの機能をあわせもつ楽器。オルガンとして、ピアノとして、あるいはオルガンとピアノの両方の機構を同時に鳴らすこともできる楽器です。(キングインターナショナル)