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stereo誌2026年1月号 今月の変態ソフト選手権/ベンヤミン・ショイアー/衝撃的な歌ほか

衝動的な歌~ベンヤミン・ショイアー: 作品集

ヴァネッサ・ポーター (Classical) 、ニコライ・ローゼンバーグ

真剣で、奇妙な、おかしみ

ベンヤミン・ショイアーの作品は、エンターテインメントと結びついた新しい音楽。表面的にはユーモラスかつクレイジーなサウンドと遊び心たっぷりのアイデアで人々を驚かせつつ、その裏で、しばしば様々なミニチュアを組み合わせるような、非常に緻密で複雑な作曲法を駆使しています。
「気まぐれなサウンド、ずれたボーカル、奇妙なジェスチャーを好むのは、もちろん野性的なユーモアのセンスの証拠だが、同時に不滅の音楽性と、そう、真剣さを示している」(ブックレット解説より)
アルバムのタイトルにもなっている歌曲集『衝動的な歌』では、ショイアーはそれぞれの曲の中にあるアイデア、特定の音、あるいはそのプロセスを照らし出し、それらを解剖し、誇張します。同時にとても単純な電子的手段を用いることで、作品にローファイの美学を与え、聴き手を惑わせます。2つのソロ作品はオーディオとビデオの両方で鑑賞することができます。打楽器独奏の『おはなし機械』では伝統的な楽器だけでなく、ゴムの豚、カズー、パーティーホーンなども登場。ピアニストが狂気の笑いを上げる『お笑い療法』ともども、彼の作曲の焦点は「人」と「その声」であることが分かります。(WERGO)

【TOWER RECORDS ONLINE】

Benjamin Scheuer: Impulsive Lieder, Various Artists – Qobuz

stereo誌 2025年12号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/オリジン~チェロ独奏のための邦人作品集

オリジン~チェロ独奏のための邦人作品集

上野通明

日本をあらためて選び取る。上野通明のセカンドアルバムは、彼ならではの視点による邦人作品集!

上野通明は、「日本人チェリストとして母国の素晴らしい楽曲を世界に紹介したい」と望んでいる。一見すると、誰もがいいそうな、ありふれた言葉ではある。しかし、彼の育った環境を考えるならば、このセンテンスが少々異なった意味を帯びてくるのが理解されよう。
上野は1995年に南米のパラグアイで生れ、幼い時期はスペインで過ごしている。4歳のときにヴィデオで観たヨーヨー・マに夢中になり、5歳のクリスマスにチェロを買ってもらったのが、彼の音楽人生の始まりだったという。こうした上野にとって、日本は故郷でありながらもはるか遠い国だった。彼はいう。「日本の文化について深く考えたことがなく、ヨーロッパの人から好意を持って日本の話をされても自分はほとんど知らない。それが恥ずかしかった」。
やがて彼は、成長すると共に徐々に「意識的に」日本について考えざるを得なくなった。日本という環境を当然なものとして受け止めるのではなく、それを一種の外部として知覚したうえで、あらためて慎重に吟味し、選び取ること。日本人による作品を自分の指で弾きながら、上野はそうした作業を行なっているにちがいない。(ナクソス・ジャパン)

【TOWER RECORDS ONLINE】

Origin – Michiaki Ueno – Qobuz Web Player

stereo誌2025年12月号 今月の変態ソフト選手権/コンテンポラリー・カリヨン II

モニカ・カジミエルチャク
コンテンポラリー・カリヨン II

大きな話題を呼んだポーランドのカリヨン新作集に第2弾が登場!

1945年にクラクフで設立されたポーランド最大級の音楽出版社「ポーランド音楽出版社(PWM Edition)」が設立したレーベル「Anaklasis(アナクラシス)」。何世紀にもわたってポーランドの音楽空間の要素であり続けながら、未だにエキゾチックな楽器であり、その可能性がほとんど認識されていないカリヨン(鐘)のための新作ばかりを収録し「モーストリー・クラシック」、「レコード芸術」各誌で取り上げられるなど大きな話題を呼んだ2022年リリースの「コンテンポラリー・カリヨン」(ANA016)に続編が登場!

市庁舎塔と聖カタリナ教会の2ヶ所にカリヨンが設置されている歴史都市グダニスクでは、市とグダニスク博物館がポーランド音楽出版社(PWM Edition)と協力し現役作曲家にカリヨンのための新作を委嘱・初演するプロジェクトが2019年より毎年行われています。2019~2021年の5つの作品が収録された前作に続いて、今作では2022~2024年に委嘱・初演された前作とはまったく異なる6人の作曲家による新作を聴くことができます。

【TOWER RECORDS ONLINE】

stereo誌 2025年11号 今月の変態ソフト選手権!今月の一番!/ジェームス・ウッド: Music Theatre「JODO」(ミュージックシアター「浄土」)

ジェームス・ウッド: Music Theatre「JODO」(ミュージックシアター「浄土」)

加藤訓子 、アンヤ・ペーターゼン

音楽劇と日本神話が織りなす電撃的融合。
加藤訓子に献呈された大作「JODO(浄土)」が遂に登場!

カウンターポイント三部作、全パートを1人で演奏した驚愕の「ドラミング」に代表される「スティーヴ・ライヒプロジェクト」、独立した6パート全てを自身が演奏し作曲者が意図した音場を見事に再現し、その圧倒的スケールが大反響を呼んだクセナキスの「プレイアデス」、さらには日本が誇る巨星、三善晃のマリンバ協奏曲&マリンバ・ソロ全作品、ティンティナブリ様式を確立したエストニアの巨匠ぺルトの「カントゥス」、そしてここ日本でも驚異的なヒットを記録したJ.S.バッハの「マリンバのための無伴奏作品集」をLINN Recordsから発表するなど、日本を代表する世界的パーカッショニストとして唯一無二の活動を繰り広げている加藤訓子。
イギリスの「サルガッソ・レコーズ(Sargasso Records)」から新たにリリースとなる新録音は、イギリスの作曲家ジェームス・ウッドがグレアム・ホールの委嘱を受けて作曲し、加藤訓子に献呈した”音楽劇と日本神話が織りなす電撃的融合”、『Music Theatre 「JODO」(ミュージックシアター「浄土」)』です!(東京エムプラス)

【TOWER RECORDS ONLINE】

stereo誌2025年11月号 今月の変態ソフト選手権!/フォー・スピリッツ

アベル・セラオコー
フォー・スピリッツ

高く評価された『Where is Home』および『Hymns of Bantu』というジャンルを超えた2枚のアルバムに続き、アベル・セラウチュウェによる南アフリカのルーツに根ざしたチェロ協奏曲は、打楽器、歌、即興演奏を通じて観客と共に体験を創り上げる作品。

これはアベル・セラウチュウェにとって初のソロ・チェロ協奏曲であり、形式的には4つの楽章からなる協奏曲として構成されています。BBCスコティッシュ交響楽団、シアトル交響楽団、オランダ南部フィルハーモニー管弦楽団の共同委嘱によって作曲され、チェロ、声、打楽器、オーケストラのために書かれました。打楽器奏者のベルンハルト・シンペルズベルガー、ニコラス・コロン指揮オーロラ・オーケストラとの共演アルバムです。

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Four Spirits (Live), Abel Selaocoe – Qobuz