MYUtakasaki

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オーディオ誌 優秀録音

シベリウス: 交響曲第3番、第5番/Alpha

漲る生命力!
ロウヴァリによるシベリウス第3弾は、難曲第3番と人気曲第5番の組み合わせ

世界各国で高い評価を得た第1番、第2番に続く、ロウヴァリとイェーテボリ響によるシベリウス交響曲全集の第3弾が登場。これまで第2番はレコード芸術誌2021年11月号「新時代の名曲名盤500」で同曲の第1位に、第1番は第2位に選出されています。今回はシベリウス転換期の重要作第3番と高い人気の第5番、そして第3番の前年に書かれた交響詩「ポヒョラの娘」を収録。これまでのアルバム同様、今回もテンポやダイナミクスの設定に個性的な解釈が聴かれますが、新鮮であると共に大きな説得力を持つことに驚かされます。
交響曲第3番はヘルシンキ郊外の豊かな自然に触発されたと言われる美しい作品ですが、その純朴な主題や展開は扱いがやや難しいところ。ロウヴァリは第1楽章冒頭の低弦から躍動的に歌わせ、その後も大きなメリハリを付けながら熱く迷いのない音楽を展開。それは、シベリウスの中後期交響曲の始まりとされるこの作品にの中にも息づく、初期作品に顕著であったロシア音楽の影響と、フィンランドの民族性を併せて強く認識させるものとなっています。また第5番はシベリウス自らの50歳を祝う演奏会のために作曲された祝典的な内容で、近年特に人気のある作品。ロウヴァリはここでもオーケストラをたっぷりと鳴らしてクライマックスを形作り、作曲家が、頭上を16羽の白鳥が旋回する様の美しさに触発されたと語った自然描写を雄大に描ききっています。何曲も書かれるうち、長さも楽器編成もどんどん小さく濃密になっていったシベリウスの交響曲に対して、比較的大規模な編成で書かれ続けた交響詩ですが、ここに収録された「ポヒョラの娘」も三管編成。フィンランドの民族抒情詩『カレワラ』に登場する英雄ワイナミョイネンと、彼が出会ったポヒョラの娘の物語を、ロウヴァリは活き活きと描いています。

国内仕様盤日本語解説…鈴木淳史(ナクソス・ジャパン)

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ドビュッシー: 歌劇「ペレアスとメリザンド」/Harmonia Mundi

ドビュッシー: 歌劇「ペレアスとメリザンド」
あの「春の祭典」以上の衝撃!
ロトとレ・シエクルがドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」にピリオド楽器で挑戦!!おそらくほとんど誰も考えなかったドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」のピリオド楽器による録音が登場します。それもロトとレ・シエクルという最高の演
奏陣で、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のディスク発表時以上の衝撃と申せましょう。
「ペレアスとメリザンド」の声楽パートはフランス語の抑揚による朗誦に終始しますが、1987年生まれのソプラノ、ヴァンニーナ・サントーニのメリザンド役をはじめ母国語歌手で固め、自然で美しさ満点。ことにゴロー役のバリトン、アレクサンドル・デュアメルの名演が光ります。
さらに注目なのがロトとレ・シエクルの作り上げるオーケストラ・サウンド。奇を衒わずあくまでシンプル、室内楽的とさえ言えるドビュッシーの精妙なオーケストレーションを実現。弦楽器以外はすべて1900年前後のフランス製(ブックレットに詳細記載)を用い、明るく透明な音色、ガット弦を用いた弦楽器が無限な柔らかさを醸しているのも魅力。基本的にノン・ヴィブラートなため日本の雅楽のような音響さえ創り出しています。ロトによれば地下のシーンでドビュッシーがトロンボーンを用いた理由が、コントラバスの弦と共鳴して不思議な色合いを出そうとしているのも、この演奏で初めて実感できるとのこと。
昨今日本でも「ペレアスとメリザンド」が注目されている感がありますが、その本家本元による真打として世界中の関心を集めること間違いなし。まさに初めて曲の美しさ、凄さを実感できます。
コロナ禍の2021年3月に配信用に行われた無観客上演をもとに編集。ハルモニア・ムンディならではの高音質録音も光ります。2022年初端から大新譜のリリースとなります。
(キングインターナショナル)

シークレット・ラヴ・レター /DG Deutsche Grammophon

シークレット・ラヴ・レター [UHQCD x MQA-CD]
秘めた情熱を神秘に奏でるヴァイオリン。
後期ロマン派文学にインスパイアされた作品の耽美と官能の世界。1979年グルジア生まれのトップ・ヴァイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリのDG第7作。
20世紀前半のポーランド音楽界の中心人物、シマノフスキが第一次世界大戦中にウクライナで作曲したヴァイオリン協奏曲第1番は、濃厚な官能性とオリエンタリズムが特徴の彼の代表作のひとつで、象徴主義詩人タドイ・ミチンスキーの詩『5月の夜』にインスパイアされ作曲された。一方、ショーソンが1896年に書いた幻想的な《詩曲》は、ツルゲーネフの小説『愛の勝利の歌』に基づく交響詩として着想されたが、標題は取り去られ初演したイザイに捧げられた人気曲。共演は、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番を1924年にアメリカ初演したフィラデルフィア管弦楽団と、その音楽監督ヤニック・ネゼ=セガン。
シマノフスキとショーソンの隠された情熱を縁取るのは、フランクとドビュッシーの作品。フランクの名曲、ヴァイオリン・ソナタは、ヴァイオリニスト・作曲家のウジェーヌ・イザイの結婚祝いとして作曲・献呈された大曲。共演ピアニストはリサ・バティアシュヴィリが設立したジョージア在住の若いアーティストを支援する非営利団体から奨学金を受けているギオルギ・ギガシヴィリ。ドビュッシーの〈美しき夕暮れ〉は、ポール・ブルジェの詩に若きドビュッシーが作曲した初期の歌曲の編曲作品。(ユニバーサル・ミュージック)

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ベートーヴェン:交響曲全集[1]:交響曲第1番・第2番&第7番/Sony Classical

ベートーヴェン:交響曲全集[1]:交響曲第1番・第2番&第7番

緻密なアーティキュレーションが大きなうねりを生むベートーヴェン。

今ヨーロッパで熱い注目を浴びる指揮者アントネッロ・マナコルダ。トリノで生まれ、名手クレッバースやグッリに学んだヴァイオリニストとしてスタート。アバドの片腕としてマーラー室内管やルツェルン祝祭管のコンサートマスターとして活動後指揮者に転向。2011年からはカンマーアカデミー・ポツダム(KAP)首席指揮者として、この室内オケを瞬く間にヨーロッパ有数の団体へと成長させています。

弦楽パートにはピリオド奏法を、金管楽器とティンパニには古楽器を採用し、溌剌とした生命力と歌心に富む演奏が繰り広げられ、弦楽パートを中心に精緻なアーティキュレーションが施されているのもヴァイオリニスト出身ゆえ。シューベルト、メンデルスゾーンの全曲演奏・録音を完成させてのベートーヴェン交響曲全集の第1弾で、2024年に完成予定。極めて情報量が多く作品が新たな輝きを放つかのようです。(ソニー・ミュージック)

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ハンス・ロット:交響曲第1番 他 /DG Deutsche Grammophon

ハンス・ロット:交響曲第1番 他 [UHQCD x MQA-CD]

待望のDG録音!近年再発見されているマーラーと同時代の天才作曲家、ハンス・ロットの交響曲第1番

日本でも近年高い人気を集めているが、録音が多く存在しない作曲家、ハンス・ロット。2019年は2月に神奈川フィル(川瀬賢太郎指揮)とN響(パーヴォ・ヤルヴィ指揮)が偶然同日の昼夜に本作を取り上げて話題になり、9月には読響(セバスティアン・ヴァイグレ指揮)が演奏し、「ロット祭り」の年となりました。

1858年にウィーンで生まれたハンス・ロットは、フリーの音楽家として苦闘した後、精神的な病に倒れ、25歳でこの世を去った作曲家です。

ロットの名は交響曲第1番ホ長調によって語り継がれ、バンベルグ交響楽団とその首席指揮者のヤクブ・フルシャによるこの待望の新録音では、ロットを中心に、ロットのオルガンの師匠であるアントン・ブルックナーの「交響的前奏曲」と、友人でウィーン音楽院の学生でもあったグスタフ・マーラーの《花の章》を収録し、交響曲のレパートリーの中心に位置されるべきロットの作品に新しい光を当てています。(ユニバーサル・ミュージック)

ストラヴィンスキー: 火の鳥、ペトルーシュカ、春の祭典/LSO Live

ストラヴィンスキー: 火の鳥、ペトルーシュカ、春の祭典
大迫力!半端ない気合!完璧なリズム!!
ラトル、LSO音楽監督就任記念演奏会シリーズのストラヴィンスキー3大バレエ!LSOの新譜は、ストラヴィンスキー3大バレエ!ラトルがLSO音楽監督に就任した際に大々的に行われた演奏会シリーズ「This is Rattle」での演奏会の記録。
ひと晩で三作品を演奏するだけでも大変なことですが、名手ぞろいのLSO。その演奏の白熱ぶりと完璧さは尋常ではありません。超注目の内容です!

《火の鳥》《ペトルーシュカ》《春の祭典》は1909年から1913年にかけて作曲され、いずれもバレエ・リュスが初演したものですが、管弦楽作品として、今なお群を抜いた人気を誇る作品であることは誰しもが認めるところ。それを腕利き集団のLSOがラトルの指揮で一晩で演奏した記録。しかも、その演奏会が、ラトルがいよいよ彼らの音楽監督に就任したことをロンドン中が祝い、世界が注目した一連の演奏会であるとなれば、その演奏の気合の入り度合いは半端ではないことが容易に想像できます。はたして、《火の鳥》の美しさ、《ペトルーシュカ》の鮮やかさ、そして激しくも一糸乱れぬリズムの《春の祭典》と、感動と興奮の連続です!
ラトルの《春の祭典》は、イングリッシュ・ナショナル・ユース管(1977)、バーミンガム市響(1987)、ベルリン・フィル(2003、2009(映像)、2012年)、LSO(2015(映像))とこれまでに6回リリースされています。ラトルは『春の祭典』について次のように述べています。「私は19歳の時からこの作品を指揮しています。まったく新しいものがもたらす衝撃とはどのようなものかを思い起こさせ、今なお大きなチャレンジの作品で、演奏する時にもっともわくわくする作品のひとつ」と。そのほか、管弦楽の中でもとりわけ高い人気を誇る作品が一挙に収録された、またとないディスクとなっています。(キングインターナショナル)

フェリア/マイスター・ミュージック

フェリア

迫力のリズム、薫り立つ豊かな響き、期待の新星

才能豊かな新人ギタリストを発掘し紹介すべく、福田進一と共に2013年にスタートさせた「ギター・ディスカバリー・シリーズ」。その第7弾目にあたる、菅沼聖隆の「フェリア」。
菅沼は、1996年生まれ、フォルクローレ・ミュージシャンの両親の下に育ち、幼い頃からラテン音楽に親しんできました。ギターの本場スペインのセビリアに留学し、21歳の若さで第8回セビリア国際ギター・コンクールで優勝。その後、ボリビアを旅し、南米での豊かな音楽活動も経験しています。
そんなバックグラウンドが生かされた、ドミンゲス(ボリビア)、ヒナステラ(アルゼンチン)、ラウロ(ベネズエラ)、ポンセ(メキシコ)といった南米の作曲家による作品を多く取り入れたほか、クラシック・ギターの大作「ウォルトン:5つのバガテル」などで構成された、充実のプログラム。
録音には菅沼のために特別製作された2台の「左利き用ギター」が使われました。(マイスター・ミュージック)

【TOWER RECORDS ONLINE】

ノスタルジア/Bijin Classical

ノスタルジア

ユーラシア大陸を横断 ―― 時空を超え、呼び覚まされる「魂の声」

イリーナ・メジューエワの日本デビュー25周年記念アルバム。19世紀~20世紀の東ヨーロッパから20世紀のロシアを経て現代日本まで、民俗的色彩の濃い音楽作品を集めた一枚です。
郷愁、望郷、追憶といった「懐かしさ」と、「憧れ」や「未来」を予感させる、儚くも美しい音世界。ロシア出身で日本を本拠地に活躍するメジューエワが、時空を超えたノスタルジアを繊細かつ力強いタッチで描きます。使用楽器は1922年製スタインウェイ(ニューヨーク製)。
古き佳き時代を偲ばせるまろやかな音色と、現代的でダイナミックな力感を併せ持つ名器です。亀山郁夫氏(ロシア文学者)の前説のほかに、メジューエワ本人による書き下ろしエッセイをブックレットに収録しているのも見逃せません。

※ライナーノートより
今、この時、この瞬間、一人のピアニストの、限りない音への慈しみに私心なく浸ること以上に、「鎮魂」の名にふさわしい行為はあるだろうか。(亀山郁夫)

(発売・販売元 提供資料 )

In the Spirit Of Ntu/Blue Note Records

In the Spirit Of Ntu
南アフリカのピアニスト/コンポーザー、Nduduzo Makhathiniの、高い評価を受けたブルーノートのデビュー作で。ニューヨーク・タイムズ紙が「2020年のベスト・ジャズ・アルバム」のひとつに選ん『Modes of Communication』に続く第2弾が、ユニバーサルミュージックグループ・アフリカと提携し設立したインプリント・レーベル、ブルーノート・アフリカからのリリース第1弾として登場。
Nduduzo Makhathiniとしては10作目のスタジオ・アルバム!
本作では彼のカタログで探求されたテーマ、サウンド、コンセプトの概念を凝縮。これまで自分がやってきたことをすべてまとめて、”何らかの “文脈に乗せる必要があると感じたんだ」と彼は言う。南アフリカの活気あるジャズ・シーンの中心人物であるマッカティーニは、サックス奏者のリンダ・シッカハネ、トランペット奏者のロビン・ファシーコック、ビブラフォン奏者のディラン・タビシャー、ベーシストのスティーヴン・デ・スーザ、パーカッショニストのゴンツェ・マケネ、ドラマーのデイン・パリス、そして特別ゲストとして、ボーカルのオマグ、アナ・ウィダワー、アメリカのサックス奏者のジャリエ・ショーら南アフリカのもっとも有望な若いミュージシャンで編成したバンドで、このアルバムを制作。
「マイナーとメジャーのリズム」、「ガイド付きモビリティ」、「アクティヴ・リスニング」、「儀式主義」など様々なコンセプトをプロジェクトに組み入れ、ズールー族の伝統と知的好奇心のバックグラウンドを生かした魅力的な表現で、マッカティーニの作品を紹介。「私は、ジャズを私たちの文脈に位置づける方法として、これらの宇宙論的なアイデアに取り組んでいます。私は『Modes of Communication』をリリースしました。冥界から届く音のメタファーとして手紙を使い、『Letters from the Underworlds』を発表しました。その前にリリースした『Listening to The Ground』では、聴くことが知ることであるという考え方に共感してくれました。『In the Spirit of Ntu』は、そのような、地面から現れるものに耳を傾けるというパラダイムの中で生きているのです。Ntuはアフリカに古くから伝わる哲学であり、Ubuntuという考え方はそこからきています。Ubuntuとは、「あなたがいるから私がいる」という意味です。それは集団性を深く呼び起こすものです」とコメント。(発売・販売元 提供資料 )

リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」、スペイン奇想曲/TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION

リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」、スペイン奇想曲<タワーレコード限定>
※限定盤。世界初SA-CD化。SA-CDハイブリッド盤
※2022年最新マスタリング音源使用(英Classic Soundにて、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからダイレクトにDSD変換とマスタリングを行い、SA-CD層用のDSDマスターを制作。CD層用にはこのDSDマスターから44.1kHz/16bitにPCM変換を行いCDマスターを制作。アナログ・マスターテープはその経年劣化と保存状態に応じて、可能な範囲で入念な修復作業を行った後に変換作業を実施)
※オリジナル・ジャケット・デザインを使用
※通常ジュエルパッケージ仕様
※盤印刷面:緑色仕様
※一部オリジナル・アナログ・マスターテープに起因するノイズ等があります。ご了承ください
(※解説:増田良介氏(新規序文解説)他、解説書合計8ページ)
マルケヴィチ生誕110年記念企画。
スケールの大きい熱演を初SA-CD化!超絶名演の「シェエラザード」!
歴史的名盤を新規で、今回の発売のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープより最新復刻。
旧PHILIPSレーベルによる優秀録音!(タワーレコード )