MYUtakasaki

kk
stereo誌2024年10月号 今月の変態ソフト選手権!/バツェヴィチウス:交響曲第3番、ピアノ協奏曲集

stereo誌2024年10月号 今月の変態ソフト選手権!/バツェヴィチウス:交響曲第3番、ピアノ協奏曲集

バツェヴィチウス: 交響曲第3番、ピアノ協奏曲集
【グラジナ・バツェヴィチの兄、ヴィータウタス・バツェヴィチウスの管弦楽曲集第2弾】
バチェヴィチウスは、もともとピアニストとして名声を博し、数多くの演奏会に出演していましたが、1939年に南アメリカで演奏旅行を行っている時に第二次世界大戦が勃発。その翌年、祖国リトアニアがソビエト連邦に併合されたため、アメリカ合衆国へ渡りそこに留まりました。このアルバムに収録されている交響曲第3番は、アメリカに到着して間もなく作曲された作品。新天地に対する楽観的な希望が、牽引力ある力強い曲調で描かれており、曲の最後はアメリカ国歌「星条旗」で高らかに締めくくられます。2つのピアノ協奏曲は大戦前のパリ留学時の作品。第1番ではリトアニアの民俗音楽の旋律が用いられており、彼の故郷への郷愁が窺えます。第2番の協奏曲にも民謡の要素が使われており、その曲の歌詞がバツェヴィチウスによって総譜内に書き込まれています。どちらの曲も装飾的なピアノ・パートを持ち、オーケストラの伴奏がこれを彩ります。リトアニアのピアニスト、ガブリエリウス・アレクナはTOCCATAレーベルからバツェヴィチウスのピアノ曲をこれまでに3枚リリースした他、このシリース第1集の協奏曲でもピアノを担当しています。(ナクソス・ジャパン)

« »