“1990年代に活躍し、モーツァルトのピアノ・ソナタや協奏曲でエレガントな演奏を聴かせた伊藤栄麻。彼女が演奏した「ゴルトベルク変奏曲」は、優しくて芯のある美しいタッチが、まるで水滴が転がるように連なって聴き手に快い時間を与えてくれる。ところが、この音源。じつは再生するのがとても難しい。1994年にM・Aレコーディングのダッド・ガーフィンクルが録音したもので、このときCD用のデジタル録音とは別に、アナログLP用に徹底して音質にこだわってスチューダーのA820で76cm/sのアナログ録音を行なっており、このアナログ・マスターテープからデジタル化したDSF5.6MHz音源なのだ。制作にあたっては一切のコンプレッションを使用していないため。全体的に記録レベルは低め。そのうえタッチや響きのコントロールなど微細を極めた演奏だから、ポップス系のイメージで聴くと“こんな寝ぼけた音でいいの?”と、間違いなく肩透かしをくらう。とくに振動系の重いスピーカーではヌケの良くない音になる可能性が大だ。ところが、感度の優れたシステムで再生すると、ピアノがまるで水を得た魚のように輝き、残響成分が自然に拡って、すばらしい空間描写が生み出される。オーディオシステムの再生能力を暴き出すチェックソースでもあるのだ。”(text by 長谷川教通)
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J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988/伊藤栄麻(e-onkyo配信)
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